スペインの1部リーグ「ラ・リーガ(LALIGA EA SPORTS)」は、2026-27シーズンも20クラブがホーム&アウェーで2回ずつ対戦する全38節で行われています。その下の2部まではプロのリーグで、3部から5部まではスペインサッカー連盟(RFEF)が主催する「プロではない全国リーグ」です。5部の運営は各自治州のサッカー協会に任されていて、6部から下は自治州ごとのリーグになります(RFEF 1部・2部の大会規程 2026-27 第2・6・7条、5部(Tercera Federación)の大会規程 2026-27 第2・5条)。
男子代表は、2026年7月19日のW杯決勝でアルゼンチンを延長戦の末1-0で破り、2010年以来2度目の優勝を果たしました(FIFA 2026年7月19日)。
この記事では、次のことがわかります。
- スペインのリーグは何部まであり、どこで「プロ」と「プロではない全国リーグ」、さらに「自治州のリーグ」に分かれるか
- 1部から5部まで、それぞれ何チームが昇格・降格するか
- 1部クラブの2軍(filial)がどこまで上がれるか
- どのクラブから見始めればいいか、公式の日程・結果はどこで見られるか
- 日本のリーグと何が違うか
※対象は男子のシニアのリーグです。女子のリーグは扱いません。リーグ制度は2026-27シーズンのRFEFの大会規程にもとづきます(2026年10月7日確認)。
スペインと日本
スペインはイベリア半島の大部分を占める国で、地中海と大西洋に面しています。人口は49,801,559人です(2026年7月1日時点・暫定値、スペイン国立統計局 INE 2026年8月6日)。
憲法は、カスティーリャ語(いわゆるスペイン語)を国の公用語と定めたうえで、ほかのスペインの言語も、それぞれの自治州の憲章にしたがってその自治州の公用語になると定めています(スペイン憲法 第3条)。どの言語が公用語になるかは、各自治州の憲章が決めています。この「自治州」という単位は、あとで見るように下部リーグの分け方にも関わってきます。
日本との外交関係は、1868年11月12日に結ばれた修好通商航海条約から始まり、2018年に150周年を迎えました。駐日スペイン大使館は、17世紀初めの慶長遣欧使節団の時代を「スペインと日本の交流が始まった時代」と紹介しています(駐日スペイン大使館「日本スペイン外交関係樹立150周年」)。
スペインのサッカーの歩み
UEFAによると、スペインサッカー連盟(RFEF)は1909年に生まれ、1914年にFIFAに加盟しました。1954年にはUEFAの創設メンバーになっています。全国で1つのプロリーグが始まったのは1929年2月で、最初のシーズンは10チームでした(UEFA「Royal Spanish Football Federation」)。
現在の1部・2部は、法律(スポーツ法 Ley 39/2022)にもとづき、プロクラブの団体であるLALIGAがRFEFと調整して運営する「プロの全国大会」と位置づけられています(RFEF 1部・2部の大会規程 第2条)。
男子代表は2010年に初めてW杯で優勝し、2026年に2度目の優勝を果たしました。FIFAは、スペインが男子のW杯と女子のW杯のトロフィーを同時に持つ最初の国になったと伝えています(FIFA 2026年7月19日)。
リーグの仕組み(男子・2026-27シーズン)
| 階層 | 名称 | チーム数 | 方式 | 昇格 | 降格 | 運営・区分 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1部 | ラ・リーガ(LALIGA EA SPORTS/Primera División) | 20 | 2回戦総当たり・全38節 | (最上位) | 18〜20位の3チーム | LALIGAがRFEFと調整して運営(プロ) |
| 2部 | LALIGA HYPERMOTION(Segunda División) | 22 | 2回戦総当たり・全42節+昇格プレーオフ | 1・2位が自動昇格。3〜6位のプレーオフ勝者1チームも昇格 | 19〜22位の4チーム | LALIGAがRFEFと調整して運営(プロ) |
| 3部 | プリメーラ・フェデラシオン(Primera Federación) | 40(20チーム×2グループ) | 各グループ全38節+昇格プレーオフ | 各グループ1位(計2)と、2〜5位のプレーオフ勝者2チーム | 各グループ16〜20位(計10) | RFEF(プロではない全国大会) |
| 4部 | セグンダ・フェデラシオン(Segunda Federación) | 90(18チーム×5グループ) | 各グループ全34節+昇格プレーオフ・残留決定戦 | 各グループ1位(計5)と、2〜5位のプレーオフ勝者5チーム | 各グループ14〜18位(計25)と、残留決定戦で敗れた2チーム | RFEF(プロではない全国大会) |
| 5部 | テルセーラ・フェデラシオン(Tercera Federación) | 324(18チーム×18グループ) | 各グループ全34節+昇格プレーオフ | 各グループ1位(計18)と、2〜5位のプレーオフ勝者9チーム | 各グループ下位3〜4チーム(数は各自治州協会が決める) | RFEFの大会。運営は各自治州のサッカー協会に委任 |
| 6部以下 | 自治州ごとのリーグ | 自治州ごとに異なる | 自治州ごとに異なる | 自治州協会が5部へ上げるチームを決める | 自治州ごとの規程による | 各自治州のサッカー協会 |
出典:RFEF 1部・2部の大会規程 2026-27 第6〜8条・第13〜15条、3部(Primera Federación)の大会規程 2026-27 第2・7〜9条、4部(Segunda Federación)の大会規程 2026-27 第2・7〜9条、5部(Tercera Federación)の大会規程 2026-27 第2・5・7〜10条
※昇格の権利を得ても、上の階層の条件(2部へ上がるにはLALIGAの経済的な要件や、スポーツ株式会社 SAD に関する法律の要件など)を満たせない場合は昇格できません(3部の大会規程 第10条)。2軍チームの扱いによっても、昇格するチームが入れ替わります(下で説明します)。
1部と2部の入れ替え:毎年3チームずつ
1部の18〜20位の3チームが2部に降格し、2部からは3チームが上がります。2部の1位と2位は自動で昇格します。3位から6位はプレーオフで残り1枠を争います。
プレーオフは、3位対6位、4位対5位のホーム&アウェーで始まり、勝者どうしが決勝を戦います。第1戦は順位が下のチームのホームです。2試合の合計得点が同じで、延長戦でも決着がつかない場合は、PK戦ではなく、リーグ戦の順位が上のチームが勝ち上がります(1部・2部の大会規程 第14・15条)。
3部から5部:グループに分かれた全国リーグ
3部から5部は、全国をいくつかのグループに分けたリーグです。グループの数は、3部が2、4部が5、5部が18と、下に行くほど増えます。5部のグループ分けは「地域性(territorialidad)の基準」で行うと定められています(5部の大会規程 第7条)。
昇格と降格の数は、上下でかみ合うように決まっています。たとえば4部からは各グループ1位の5チームとプレーオフ勝者5チームの計10チームが3部に上がり、3部からは各グループ16〜20位の計10チームが4部に降ります。5部から4部へは27チームが上がり、4部からは27チームが降ります(3部〜5部の大会規程 第8・9条)。
4部には、日本ではあまり見ない「残留決定戦(Torneo por la Permanencia)」があります。5つのグループの13位のうち、規程の係数(coeficiente)で比べて成績が低い4チームが2チームずつ対戦し、負けた2チームが5部に降格します(4部の大会規程 第8・9条)。
5部と6部以下:自治州のサッカー協会が運営
5部はRFEFの全国大会ですが、組織と運営は各自治州のサッカー協会に任されています(5部の大会規程 第2・5条)。各グループから何チームが自治州のリーグに降格するか(3チームか4チームか)も、それぞれの自治州協会が決めます。自治州のリーグから5部へ上がるチームも、各自治州協会が届け出ます。2027-28シーズンに各グループが18チームになるように、上げるチーム数を調整する決まりです(同 第9・10条)。
6部から下のリーグの名前、階層の数、昇格・降格のルールは自治州ごとに異なります。この記事では、各自治州のリーグを1つずつは確認していません。
国土の外側にある地域のための決まりもあります。アフリカ大陸にある自治都市セウタとメリリャのクラブは、5部のそれぞれのグループ(第9・第10グループ)から降格しても、同じ地域の別のクラブが代わりに入ります(5部の大会規程 第9条)。カナリア諸島やバレアレス諸島のクラブが本土のクラブと対戦する4部の試合は、日曜の12時までに始めることになっています。セウタとメリリャのクラブの試合も同じです(4部の大会規程 第31条)。
1部クラブの「2軍」はどこまで上がれるか
スペインでは、1部クラブなどの2軍チーム(filial、dependiente)が、3部や4部などのリーグでほかのクラブと同じ順位表で戦っています。決まりは次のとおりです。
- 2軍は、自分のトップチームと同じ階層には入れない。トップチームが2軍のいる階層に降格してきた場合は、2軍がさらに1つ下に降格する(1部・2部の大会規程 第9・16条、3部〜5部の大会規程)
- 2部で2軍が1位や2位になっても1部には上がれず、昇格プレーオフにも出られない。次の順位のクラブが繰り上がる(1部・2部の大会規程 第16条)
- 3部〜5部でも、トップチームがすでに上の階層にいる場合などは、2軍はグループ1位になっても昇格できず、プレーオフにも出られない(3部の大会規程 第11条など)
選手の年齢にも決まりがあります。登録できる選手は25人までで、そのうち23歳を超える選手は、3部では18人まで、4部と5部では16人までです(3部の大会規程 第22条、4部の大会規程 第21条、5部の大会規程 第21条)。
外国籍選手の枠
1部のクラブは、EU以外の国籍の選手をトップチームに3人まで登録でき、同時に出場させられます。2部は2人までです。スペインやEUが第三国と結んだ協定も考慮されます(1部・2部の大会規程 第22条)。
国境を越えて参加するクラブ
アンドラ公国のクラブ、FCアンドラ(FC Andorra)は、2026-27シーズンにスペインの2部でプレーしています。クラブ公式サイトは、このシーズンを「2部での4シーズン目」と紹介しています(FCアンドラ公式)。アンドラはスペインとは別の国で、FIFAにも別の協会として加盟しています。アンドラのクラブがスペインのリーグに参加できる仕組みの細かい取り決めは、今回は確認できていません。
2026-27シーズンの日程
1部は2026年8月15日に開幕しました。第1節は8月15日から27日まで分けて行われました(LALIGA 2026年7月14日)。LALIGAは、W杯の終盤まで選手が出場したクラブに配慮した日程にしたと説明しています(LALIGA 2026年6月9日)。最終の第38節は2027年5月30日の予定です(LALIGA公式 レアル・ソシエダの日程ページ)。
2部は全42節で、2026-27シーズンは平日開催の節がなく、リーグ戦は2027年6月6日に終わる予定です(FCアンドラ公式)。
見始めるならこのクラブ
LALIGAの日程発表によると、2026-27シーズンの1部の昇格組はデポルティーボ(ア・コルーニャ)、ラシン(サンタンデール)、マラガの3クラブです。デポルティーボの昇格で、同じガリシア地方のセルタとの「ガリシア・ダービー」が1部に戻ってきました(LALIGA「2026-27シーズンの全日程」)。
FCバルセロナとレアル・マドリード
バルセロナは2025-26シーズンの王者です。2026-27シーズンの両クラブの対戦「エル・クラシコ」は、第10節と第35節に組まれています(LALIGA「2026-27シーズンの全日程」)。
アトレティコ・マドリード
同じ首都マドリードのレアル・マドリードとの「マドリード・ダービー」は、2026年9月20日の第7節にアトレティコの本拠地リヤド・エア・メトロポリターノで行われました(LALIGA 第7節の日程)。
レアル・ソシエダ
バスク地方の街サン・セバスティアンのクラブです。日本代表の久保建英選手が背番号14で所属しています(レアル・ソシエダ公式 選手ページ)。
代表:2026年W杯で2度目の優勝
スペイン代表は2026年W杯に出場し、7月19日にニューヨーク・ニュージャージー・スタジアムで行われた決勝でアルゼンチンと対戦しました。0-0で延長戦に入り、106分にフェラン・トーレス選手が決勝点を決めて1-0で勝ちました。2010年に続く2度目の優勝です(FIFA 2026年7月19日)。
日本との比較
| 項目 | スペイン(2026-27シーズン) | 日本(2026-27シーズン) |
|---|---|---|
| 開催時期 | 1部は2026年8月15日開幕・2027年5月30日に最終節の予定 | J1は2026年8月7日開幕・2027年6月6日閉幕 ※1 |
| 1部の規模 | 20クラブ・全38節 | J1は20クラブ・全38節 ※1 |
| 1部から2部へ | 18〜20位の3クラブが降格 | 下位3クラブが降格 ※1 |
| 2部から1部へ | 1・2位が自動昇格。3〜6位のプレーオフ勝者が昇格。2軍チームは昇格できない | 上位2クラブが自動昇格。3〜6位のプレーオフ勝者が昇格。ライセンス判定で数が変わることがある ※1 |
| 全国リーグと地域のリーグ | 1・2部がプロ。3〜5部はRFEFの全国リーグ(5部の運営は自治州協会)。6部から自治州のリーグ | J1・J2・J3・JFLの下に、地域リーグ(9地域)と都道府県リーグ(47)※2 |
※1 Jリーグ「大会概要 J1」
※2 JFA「国内の競技会」
2026-27シーズンは、日本のJ1も8月開幕に変わったため、スペインの1部とほぼ同じ時期に行われています。1部のクラブ数と節の数、1部から降格するクラブの数も同じです。
大きく違うのは、全国リーグの深さと2軍の扱いです。スペインは5部まで全国リーグが続き、5部だけで324チームが参加しています。また、1部クラブの2軍が下部の全国リーグでほかのクラブと一緒に戦い、トップチームより上には上がれない決まりがあります。人口や国土、クラブの数が違うので、どちらの形が良いかを単純に比べることはできません。
試合の日程・結果を見るには
- 1部の結果:LALIGA公式「LALIGA EA SPORTS Results」
- 2部の日程:LALIGA公式「LALIGA HYPERMOTION Calendar」
- 2部の順位表:LALIGA公式「LALIGA HYPERMOTION Standing」
- クラブごとの日程:LALIGA公式サイトの各クラブのページ(例:レアル・ソシエダ)
LALIGA公式サイトは英語でも読めます。日本から試合を生中継で見る方法は、2026年10月7日時点で確認できていません。
よくある質問
Q. スペインのサッカーリーグは何部まで?
A. 2026-27シーズンは、全国規模のリーグが5部(テルセーラ・フェデラシオン)まであります。1・2部がプロ、3〜5部がRFEFの「プロではない全国リーグ」で、6部から下は自治州ごとのリーグです。
Q. ラ・リーガは何チームで、何チームが降格する?
A. 2026-27シーズンは20チームで、全38節です。18〜20位の3チームが2部に降格します。
Q. 2部から1部へは何チーム昇格する?
A. 3チームです。1位と2位が自動で昇格し、3〜6位のプレーオフに勝った1チームも昇格します。2軍チームは上位に入っても昇格できません。
Q. レアル・マドリードやバルセロナの2軍はどのリーグにいる?
A. 2軍はトップチームと同じ階層には入れず、下の階層のリーグでほかのクラブと一緒に戦います。どの2軍がどの階層にいるかはシーズンごとの成績で変わるため、LALIGAやRFEFの最新の順位表で確認してください。
Q. スペインは2026年W杯でどうだった?
A. 優勝しました。決勝でアルゼンチンに延長戦の末1-0で勝ち、2010年に続く2度目の優勝です。
調査基準日:2026年10月7日(リーグ制度・日程は2026-27シーズン)

