セネガルの1部リーグ「リーグ1(Ligue 1)」は16クラブで行われています。ホーム&アウェーで2回ずつ対戦する全30節で、下位2クラブは2部「リーグ2(Ligue 2)」に降格します。2026-27シーズンは、10月17日に開幕する予定です(Le Soleil 2026年6月4日、Eric Favre TV)。
1部と2部はプロリーグの組織(LSFP)が運営します。3部より下は、セネガルサッカー協会(FSF)とアマチュアリーグの組織(LFA)が受け持ちます。リーグとは別に、夏の学校休みには街の地区チームどうしの大会「ナベタン(navétanes)」が全国で開かれています。
代表チームは2002年の初出場でW杯ベスト8に入り、2026年大会には4度目の出場を果たしました。サディオ・マネ選手やイスマイラ・サール選手は、国内のアカデミー「ジェネラシオン・フット(Génération Foot)」の出身です。
この記事では、次のことがわかります。
- セネガルのリーグは何部まであり、どこからアマチュアになるか
- 昇格・降格の決まりと、3部・4部のプレーオフ方式
- 代表選手を育てたアカデミーと、地区チームの大会ナベタン
- 日本のリーグと何が違うか、公式の情報はどこで見られるか
※リーグ制度は2025-26シーズンの協会決定と、2026-27シーズンの日程発表にもとづきます。対象は男子のシニアのリーグで、女子は短く紹介します(2026年10月6日確認)。
セネガルと日本
セネガルは、アフリカ大陸の西の端にあり、大西洋に面した国です。首都はダカールです。憲法では、公用語はフランス語で、ウォロフ語、プル語、セレール語、ジョラ語、マリンケ語、ソニンケ語などを「国語(langues nationales)」と定めています。同じ第1条で、宗教によって差別しない世俗の共和国であることも定めています(セネガル共和国憲法 第1条・第2条)。人口は1,850万人(2024年、世界銀行の数字。JICA「セネガル」)です。
日本との関係では、JICAが1980年にセネガルに事務所を開きました。稲作や水産、基礎教育、保健医療、職業訓練などの分野で協力を続けています。JICA海外協力隊の累計派遣は1,200人を超えています(JICAセネガル事務所 所長あいさつ)。
サッカーでは、セネガル代表のW杯初出場が、日本と韓国が共催した2002年大会でした。2018年のロシア大会では日本代表と同じグループHに入り、エカテリンブルクでの試合は2対2の引き分けでした。セネガルはマネ選手とワゲ選手が得点し、日本は乾貴士選手と本田圭佑選手が同点に追いついています(JFA 2018年6月24日)。
代表チームの歩み
2002年、初出場でベスト8
2002年大会の開幕戦で、セネガルは前回王者のフランスに1対0で勝ちました(FIFA「France v Senegal 0-1」)。ラウンド16ではスウェーデンに先制されてから逆転し、延長のゴールデンゴールで勝ちました。アフリカのチームのベスト8は、1990年のカメルーン以来でした。準々決勝ではトルコに延長で敗れました(FIFA「Senegal’s golden game」)。
アフリカネイションズカップ
アフリカネイションズカップでは、2021年大会(2022年2月開催)の決勝でエジプトと0対0の末、PK戦4対2で勝ち、初優勝しました(CAF 2026年1月16日)。
モロッコで開かれた2025年大会は、まだ結論が出ていません。2026年1月18日の決勝は、セネガルがモロッコに1対0で勝って終わりました。しかしCAFは2026年3月17日、セネガルが決勝を放棄したとみなし、モロッコの3対0の勝ちとする決定を出しました。セネガル協会はこの決定の取り消しを求めてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に申し立て、CASは3月25日に受理しています(CAS 2026年3月25日)。報道によると、CASの審理は2026年10月8日に予定されています。2026年10月6日時点で、CASの判断は出ていません。
W杯2026
W杯2026はアフリカ予選グループBを首位で突破し、4度目の本大会出場を果たしました(FIFA「Qualified teams for the FIFA World Cup 2026」2026年3月31日)。本大会ではグループIを3位で通過し、決勝トーナメントに進みました(FIFA「World Cup 2026: Qualified and eliminated teams」2026年6月27日)。グループステージではイラクに5対0で勝ち、3位の上位枠に入っています。
ラウンド32では2026年7月1日、シアトルでベルギーと対戦しました。ハビブ・ディアラ選手とイスマイラ・サール選手の得点で2対0とリードしましたが、終了間際に追いつかれ、延長の最後にPKを決められて2対3で敗れました(CAF 2026年7月)。
サッカーが街に根づく仕組み
アカデミーから欧州へ
セネガル代表には、国内のアカデミー(育成組織)からフランスなど欧州のクラブに進んだ選手が多くいます。
ジェネラシオン・フット(Génération Foot) は、フランス1部のFCメスと2003年から提携しているアカデミーです。2020年に提携を2030年まで10年延長し、人工芝のグラウンドや寮の整備などに投資すると発表しました。サディオ・マネ選手、イスマイラ・サール選手、ハビブ・ディアロ選手らが、このアカデミーの出身です(Afrik-Foot 2020年10月26日)。トップチームはリーグ1に参加しています。
ディアンバルス(Diambars) は、西部の海沿いの町サリーを本拠とするクラブです。2025-26シーズンの2部で2位に入り、2年ぶりに1部に戻りました(Senego 2026年6月4日)。
夏の地区大会「ナベタン」
セネガルには、学校が休みになる夏に、地区ごとのスポーツ・文化団体(ASC)が集まって戦う大会「ナベタン(navétanes)」があります。全国の調整は「休暇活動調整全国機構(ONCAV)」が担い、県(ODCAV)や地域(ORCAV)の組織が各地の大会をまとめます。
2026年のナベタンは7月1日に始まりました。ONCAVは2月14日、ダカールのレオポール・セダール・サンゴール競技場で開いた会合でこの日程を決め、選手の移籍・登録の受付期間を5月15日から6月28日までとしています(Senego 2026年2月15日)。
各地の大会を勝ち上がったチームが集まる全国大会は、2026年に初めてシニア48チーム・カデ(年代別)24チームの規模になりました。会場はカオラク、カフリン、ファティック、ジュルベルの4地域で、1万人を超える参加が見込まれています(Dakaractu 2026年7月17日)。2026年8月には、国とONCAVが、ナベタンで演劇や読書コンクールなどの文化活動も進める協定を結んでいます(allAfrica 2026年8月19日)。
ナベタンは協会のリーグ(リーグ1〜地域リーグ)とは別の大会です。ダカール県だけで340を超える団体が13のゾーンに分かれて参加しているという紹介もあります(Au Sénégal「Navétanes」)。
リーグの仕組み(男子・2025-26シーズンの制度)
| 階層 | 名称 | チーム数 | 昇格 | 降格 | 運営 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1部 | リーグ1(Ligue 1) | 16 | (最上位) | 下位2クラブが2部へ | LSFP(プロ) |
| 2部 | リーグ2(Ligue 2) | 16 | 上位2クラブが1部へ | 下位2クラブが3部へ | LSFP(プロ) |
| 3部 | ナシオナル1(National 1/N1) | 32(8チーム×4グループ) | 各グループ上位4チームがプレーオフへ。プレーオフの各グループ1位が2部へ | 各グループ下位4チームがプレーダウンへ。下位2チームが4部へ | FSF/LFA(アマチュア) |
| 4部 | ナシオナル2(National 2/N2) | 48(6チーム×8グループ) | 上位24チームが6チーム×4グループのプレーオフへ。各グループ1位が3部へ | 下位24チームが6チーム×4グループのプレーダウンへ。各グループ下位2チームが地域リーグへ | FSF/LFA(アマチュア) |
| 5部以下 | 地域リーグ(division régionale) | 地域ごとに異なる | 地域ごとの規程による | 地域ごとの規程による | 各地域のリーグ |
出典:1部・2部の規模と方式はJotaay 2024年9月11日、Le Soleil 2026年6月4日、Le Soleil 2026年8月25日。3部・4部はFSF「Communiqué de la réunion du Comité exécutif du 25 octobre 2025」。
※1部・2部の昇格・降格の数は、2025-26シーズンの実際の入れ替え(下の節)で確認したものです。LSFPの大会規程の本文は、公式サイトが保守中のため確認できていません。
1部と2部:16クラブずつ、2チームが入れ替わる
1部と2部は、2024-25シーズンから14クラブから16クラブに増えました。LSFPは、この拡大でダカール以外の地方のクラブが増えたと説明しています(Jotaay 2024年9月11日)。
2025-26シーズンの1部は、テュンゲットFC(Teungueth FC)とAJELリュフィスクが勝ち点54で並びました。直接対決の成績でテュンゲットFCが上回り、3度目の優勝を決めています。2部に降格したのはASカンベレヌとASCソナコスの2クラブです(Le Soleil 2026年8月25日、Foot Africa)。
2部からは、優勝したエッサマイェFC(Essamaye FC)と2位のディアンバルスが1部に上がりました。エッサマイェFCは南部カザマンス地方の町ビニョナのクラブで、1部は初めてです(Senego 2026年6月4日)。2部の最下位に終わったチエスFCは、3部への降格が決まりました(Seneweb)。
3部と4部:グループ戦のあとにプレーオフとプレーダウン
3部と4部は、2025-26シーズンから形が変わりました。協会の執行委員会は2025年10月25日、3部(N1)をそれまでの2グループから8チーム×4グループに改めると決めました(FSF 2025年10月25日、Dsports 2025年10月26日)。
まずグループ内で総当たりを行い、上位4チームは昇格をかけた「プレーオフ」、下位4チームは残留をかけた「プレーダウン」に進みます。協会の発表では、プレーオフの各グループ1位が2部に上がり、下位2チームが4部に下がります。
2025-26シーズンは、軍のクラブASFAがプレーオフ最終の第28節で勝って昇格を決め、10年ぶりにプロの2部に戻りました(Seneweb 2026年7月4日)。
4部(N2)は48チームが6チーム×8グループで戦い、同じようにプレーオフとプレーダウンに分かれます。プレーダウンの各グループ下位2チームが、地域リーグに降格します(FSF 2025年10月25日)。
プロとアマチュアの区分
1部・2部はプロリーグのLSFPが、3部・4部と女子の全国リーグはアマチュアリーグが運営します。選手の登録期間もプロとアマチュアで分かれていて、2026-27シーズンはプロ選手が2026年8月1日〜10月22日と2027年2月1日〜3月1日、アマチュア選手が2026年9月1日〜12月30日と2027年3月1日〜31日です(APS 2026年8月3日)。
女子のリーグ
女子の全国リーグは、2025-26シーズンに12チームが6チームずつ2グループに分かれる形になりました。前のシーズンまでは11チームの1グループでした。南部ジガンショールのカザ・スポール(Casa Sports)の女子チームも参加しています(APS配信・allAfrica 2025年11月5日)。
2026-27シーズンの日程
協会は、2026-27シーズンを2026年9月30日から2027年6月30日までと決めました(APS 2026年8月3日)。LSFPは8月の総会で1部・2部の開幕を10月3日とし、前半戦の日程を発表しました。開幕戦は昇格組のエッサマイェFCとディアンバルスの対戦です(Le Soleil 2026年8月25日)。
その後、協会の緊急委員会が2026年9月29日、開幕を10月17日に延期すると決めました。10月前半に、A代表やU17、U20、U23などの代表チームの国際試合が重なるためです(Eric Favre TV)。
2025-26シーズンの1部は、2025年11月1日に開幕し、2026年6月4日に最終節を迎えました。アフリカネイションズカップの期間中もリーグ戦を続けています(FSF 2025年10月25日、Le Soleil 2026年6月4日)。
見始めるならこのクラブ
テュンゲットFC(Teungueth FC)
ダカール近郊の街リュフィスクのクラブで、2025-26シーズンの王者です。優勝は2020-21、2023-24に続く3回目です。最終節まで優勝を争った2位のAJELも同じリュフィスクのクラブです(Le Soleil 2026年6月4日)。王者はCAFチャンピオンズリーグの予選に出場します(APS 2026年8月3日)。
ASCジャラフ(ASC Jaraaf)
首都ダカールのクラブで、2024-25シーズンの1部王者です。2025-26シーズンにテュンゲットFCを優勝させたマリック・ダフ監督は、その前のシーズンにジャラフで優勝しています(Le Soleil 2026年6月4日)。
ジェネラシオン・フット(Génération Foot)
マネ選手やサール選手を育てたアカデミーのトップチームです(上の「アカデミーから欧州へ」を参照)。
エッサマイェFCとカザマンス地方のクラブ
2026-27シーズンは、南部カザマンス地方の町ビニョナから、初昇格のエッサマイェFCが1部に加わります。同じ地方のジガンショールには、カザ・スポール(Casa Sports)があります(Senego 2026年6月4日、APS配信・allAfrica 2025年11月5日)。
日本との比較
| 項目 | セネガル(2026-27シーズン) | 日本(2026-27シーズン) |
|---|---|---|
| 開催時期 | 協会のシーズンは2026年9月30日〜2027年6月30日。1部は10月17日開幕予定 | J1は2026年8月7日開幕・2027年6月6日閉幕 ※1 |
| 1部の規模 | 16クラブ・全30節 | 20クラブ・全38節 ※1 |
| 1部から2部へ | 下位2クラブ | 下位3クラブ ※1 |
| 2部から1部へ | 上位2クラブ | 上位2クラブが自動昇格。3〜6位のプレーオフ勝者が昇格 ※1 |
| プロとアマチュアの境目 | 1部・2部がプロ(LSFP)。3部・4部は協会のアマチュアリーグ。その下に地域リーグ | J1・J2・J3・JFLの下に、地域リーグ(9地域)と都道府県リーグ(47)※2 |
※1 Jリーグ「大会概要 J1」
※2 JFA「国内の競技会」
どちらの国も、秋前後に始まり翌年の初夏に終わる日程です。セネガルの1部は2025-26シーズンも11月開幕・6月の最終節で、2026-27シーズンは代表の試合に合わせて開幕を遅らせました。
下部の仕組みにも違いがあります。日本の地域リーグは地域ブロックと都道府県で分かれます。セネガルの3部・4部は全国の大会ですが、グループ戦のあとにプレーオフとプレーダウンを行い、1シーズンの中で昇格組と残留争いの組に分かれます。
また、協会のリーグとは別に、夏に地区チームの大会ナベタンが全国規模で行われる点も、日本にはない形です。
日本人選手がセネガルのリーグ1・リーグ2に所属している例は、今回の調査では確認できませんでした。
試合の日程・結果を見るには
- 1部・2部:LSFP(セネガル・プロサッカーリーグ)公式サイト(2026年10月6日時点では保守中で、日程・順位表のページを開けませんでした)
- 3部・4部・女子・カップ戦:LFA(アマチュアサッカーリーグ)公式サイト
- 協会の発表・代表チーム:セネガルサッカー協会(FSF)公式サイト
- 代表のW杯2026の試合:FIFA「Senegal」
公式サイトはフランス語です。日本から国内リーグの試合を生中継で見る方法は、2026年10月6日時点で確認できていません。
よくある質問
Q. セネガルのサッカーリーグは何部まで?
A. 全国の大会は4部までです。1部・2部はプロのリーグ(各16クラブ)、3部(ナシオナル1)と4部(ナシオナル2)は協会のアマチュアリーグで、その下が地域リーグです。
Q. 1部から2部へは何チーム降格する?
A. 下位2クラブです。2025-26シーズンはASカンベレヌとASCソナコスが降格し、2部からエッサマイェFCとディアンバルスが昇格しました。
Q. セネガルのリーグはいつ行われている?
A. 秋に開幕し、翌年の6月ごろに終わります。2026-27シーズンの1部は、2026年10月17日に開幕する予定です。
Q. 日本人でもセネガルのリーグでプレーできる?
A. 外国籍選手の登録に関する規程の本文は、今回確認できませんでした。日本人選手がリーグ1・リーグ2に所属している例も確認できていません。公用語はフランス語で、協会やリーグの発表もフランス語です。
Q. セネガルは2026年W杯に出場した?
A. 出場しました。アフリカ予選を首位で突破し、4度目の本大会です。グループIを3位で通過し、ラウンド32でベルギーに延長の末2対3で敗れました。
Q. セネガルはアフリカネイションズカップで優勝したことがある?
A. 2021年大会(2022年開催)で初優勝しています。2025年大会は、決勝の結果をめぐってセネガル協会がCASに申し立てていて、2026年10月6日時点で結論は出ていません。
調査基準日:2026年10月6日(リーグ制度は2025-26シーズンの協会決定、日程は2026-27シーズン)

