ドイツの1部リーグ「ブンデスリーガ(Bundesliga)」の2026-27シーズンは、2026年8月28日に開幕し、2027年5月22日に最終節を迎えます。W杯2026の影響で、例年より1週間遅いスタートです(DFB 2025年11月6日)。
その下には、2部、3部までの全国リーグがあります。4部は5つの地域リーグに分かれ、5部から下は州や郡のサッカー協会が運営するリーグになります。リーグの名前や数は、州によって違います。
ドイツサッカー協会(DFB)の統計では、協会に属するクラブは23,713、登録チームは144,007あります(DFB 2026年7月16日)。
この記事では、次のことがわかります。
- ドイツのリーグは何部まであり、どこで「全国」と「地域」に分かれるか
- 4部から3部へ上がるのが、なぜ難しいと言われるのか
- クラブが会員やファンにどう支えられているか
- 日本のリーグと何が違うか、公式の日程・結果はどこで見られるか
※リーグ制度は2026-27シーズンの協会・リーグの規程にもとづきます。対象は男子のシニアのリーグで、女子は1部・2部の仕組みだけを扱います(2026年10月5日確認)。
ドイツと日本
ドイツは中部ヨーロッパの連邦制の国で、公用語はドイツ語です。2025年末の人口は約8,350万人です(ドイツ連邦統計局 2026年6月16日)。
日本との関係は、1861年に日本とプロイセンが結んだ修好通商航海条約から始まります。ドイツ外務省によると、日本はドイツにとってアジアで2番目に大きな貿易相手国で、2023年3月には初めての日独政府間協議が開かれました。日本には約55の日独協会、ドイツには約50の独日協会があり、大学どうしの協定は800を超えます(駐日ドイツ大使館「日独関係」2026年3月19日更新)。
ドイツのサッカーは、どう組み立てられてきたか
1900年、86のクラブから
DFBは1900年1月28日、86のサッカークラブによって設立されました(DFB定款 前文)。設立の場所はライプツィヒで、2025年1月の125周年記念式典も同じ街で開かれました(DFB 2025年1月24日)。
1963年、全国リーグ「ブンデスリーガ」の誕生
それまでのドイツには、全国1つのリーグがありませんでした。トップレベルは「オーバーリーガ」と呼ばれる5つの地域リーグ(ベルリン、北、南、南西、西)に分かれていました。
1962年7月28日、ドルトムントで開かれたDFBの総会が、プロ選手(ライセンス選手)による全国リーグの創設を、賛成103・反対26で決めました。1963年8月24日、46クラブの応募から選ばれた16クラブで、最初のブンデスリーガが始まりました(Bundesliga-Gruppe「Vor 60 Jahren: Ja zur Bundesliga」2022年7月28日)。
1990年、東の協会が加わる
東西ドイツの統一の年、1990年11月21日に、旧東ドイツ地域の「北東ドイツサッカー協会(NOFV)」がDFBに加わりました(DFB定款 前文)。いまの4部に「北東(Nordost)」のリーグがあるのは、この協会の地域を受け持つためです。
5つの地域協会と21の州協会
DFBの正会員は、5つの地域協会(北・北東・南・南西・西)と、その中にある21の州協会です。ほかに、プロリーグを運営する団体と、女子1部のクラブがつくった団体(FBL e.V.)も正会員です(DFB定款 第7条)。
プロの1部・2部を運営する団体は、2026年7月1日に名称を「DFL」から「Bundesliga e.V.」に、運営会社を「Bundesliga-Gruppe」に変えました(Inside World Football 2026年3月4日、Bundesliga-Gruppe「Statuten」)。
リーグの仕組み(男子・2026-27シーズン)
| 階層 | 名称 | チーム数 | 昇格 | 降格 | 運営 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1部 | ブンデスリーガ(Bundesliga) | 18 | (最上位) | 17・18位は自動降格。16位は入れ替え戦へ | Bundesliga e.V.(全国) |
| 2部 | 2.ブンデスリーガ(2. Bundesliga) | 18 | 1・2位は自動昇格。3位は1部16位と入れ替え戦 | 17・18位は自動降格。16位は3部3位と入れ替え戦 | Bundesliga e.V.(全国) |
| 3部 | 3.リーガ(3. Liga) | 20 | 1・2位は自動昇格。3位は2部16位と入れ替え戦 | 17〜20位の4クラブが4部へ | DFB(全国) |
| 4部 | レギオナルリーガ(Regionalliga)北・北東・西・南西・バイエルンの5リーグ | リーグごとに異なる | 5リーグの優勝クラブのうち、合わせて最大4クラブが3部へ(下で説明) | 各リーグの規程による | 地域協会・州協会 |
| 5部 | 州ごとのリーグ(例:バイエルンは Bayernliga 北・南、ヘッセンは Hessenliga) | 州ごとに異なる | 州ごとの規程による | 州ごとの規程による | 州協会など |
| 6部以下 | 州のリーグ、その下は郡(Kreis)のリーグ | 地域ごとに異なる | 地域ごとの規程による | 地域ごとの規程による | 州協会、郡の協会 |
出典:Bundesliga e.V. 競技規則(SpOL)2026年8月4日版 §1、DFB競技規則(Spielordnung)2026年7月1日版 第54〜55b条と「4部の枠組み」、DFB 3.リーガ規約 第1条、ブンデスリーガ公式「Clubs」
※昇格・降格の数は、ライセンスや参加資格を得られないクラブが出ると変わることがあります(DFB競技規則 第54・55a・55b条)。
1部と2部:16位と3位の入れ替え戦
1部の17位と18位は自動で2部に降格します。16位は、2部の3位とホーム&アウェーの入れ替え戦(Relegation)を戦い、勝ったほうが次のシーズンを1部で戦います(SpOL §1)。2部の16位と3部の3位の間にも、同じ形の入れ替え戦があります(DFB競技規則 第54・55条)。
入れ替え戦は、欧州の大会の勝ち抜き戦と同じルールで行われます。2026-27シーズンの入れ替え戦は、2027年6月1日までに終わる予定です(DFB 2025年11月6日)。
3部:DFBが運営する20クラブのリーグ
3部の「3.リーガ」は、プロの1部・2部とは別に、DFBが運営する全国リーグです。原則20クラブで(3.リーガ規約 第1条)、下位4クラブが4部へ降格します(DFB競技規則 第55a条)。
3部には、1部・2部のクラブの2軍も参加できます。ただし、同じクラブのチームがすでに1部か2部にいる場合、その2軍は2部に昇格できません(DFB競技規則 第55条 3.1)。
4部:5つのリーグに「4つの昇格枠」
4部の「レギオナルリーガ」は、北(Nord)、北東(Nordost)、西(West)、南西(Südwest)、バイエルン(Bayern)の5つです。DFBではなく、地域協会や州協会が運営しています。南西のリーグには、南西ドイツの協会に加えて、バーデン、南バーデン、ヘッセン、ヴュルテンベルクの各州協会のクラブも入ります(DFB競技規則「4部の枠組み」)。
3部へ上がれるのは、5リーグ合わせて最大4クラブです。決まりは次のとおりです(DFB競技規則 第55b条)。
- 西と南西の優勝クラブは、毎年自動で昇格
- 北・北東・バイエルンの3つのうち1つは、毎年交代で優勝クラブが自動で昇格
- 残る2つのリーグの優勝クラブどうしが、ホーム&アウェーの昇格決定戦を戦い、勝ったほうが昇格
つまり、毎年1つのリーグでは、優勝しても昇格できないクラブが出ます。2025-26シーズンは北が自動昇格の順番で、北東とバイエルンの優勝クラブが昇格決定戦を戦いました(DFB 2026年3月10日)。
5つの優勝クラブすべてを昇格させない理由について、DFBは「そのためには3部から5クラブを降格させる必要があり、多数の意見で適切でないと判断された」と説明しています(DFB「Aufstieg von Regionalliga zur 3. Liga: Fragen und Antworten」2023年6月5日)。
この仕組みを変える議論も続いています。2026年6月、3部から下のクラブが改革案に投票しました。4部を4つのリーグに組み直す「コンパス・モデル」が全体の50.9%を集め、参加クラブの95.6%が今の制度を変えることに賛成しました。しかし、5つの地域すべてで同じ案が選ばれることが導入の条件だったため、2028-29シーズンからの導入は見送られました(西ドイツサッカー協会 WDFV 2026年6月29日)。
5部から下:州ごとに名前も数も違う
5部から下は、州協会などが運営するリーグです。全国で同じ名前ではありません。2つの州で見てみます。
バイエルン州
2026-27シーズンの5部は「バイエルンリーガ」北・南の2つで、それぞれ18クラブ。6部は「ランデスリーガ」で、北西・北東・中部・南東・南西の5つ、それぞれ18クラブです。バイエルンリーガの優勝クラブは4部(レギオナルリーガ・バイエルン)へ自動で昇格し、2位は昇格をかけたプレーオフに出ます(バイエルン州サッカー協会 BFV「バイエルンリーガとランデスリーガの昇格・降格規程 2026/27」2026年7月7日)。
ヘッセン州
ヘッセン州サッカー協会(HFV)は、5部から7部を協会のリーグ(Verbandsspielklassen)として、5部「ヘッセンリーガ」、6部「フェアバンズリーガ」、7部「グルッペンリーガ」と定めています。監督の資格も決まっていて、5部・6部の監督はB級、7部の監督はC級以上の指導者ライセンスが必要です(HFV「フェアバンズリーガ・グルッペンリーガ実施規程 2026/27」)。
その下は、郡(Kreis)ごとのリーグです。何部まであるかは郡によって異なり、今回は全国の最下層の数までは確認していません。
2軍と、新しいU21の大会
1部・2部のクラブの2軍(セカンドチーム)は、4部にも参加しています。1つのレギオナルリーガに入れる2軍は、原則7チームまでです。3部のクラブの2軍は、4部には入れません(DFB競技規則「4部の枠組み」)。
2026-27シーズンからは、1部・2部のクラブが任意で参加するU21の大会「ブンデスリーガ・タレント・シリーズ」が始まりました。初年度は1部の11クラブ、2部の15クラブ、計26クラブが参加しています。リーグ戦の試合は原則として観客を入れずに行い、2027年春の決勝大会は観客を入れて行う予定です(Bundesliga-Gruppe 2026年6月23日)。
女子の1部・2部
女子1部「フラウエン・ブンデスリーガ」は14チームが基準で、下位2チームが2部へ降格します。女子2部は下位3チームが地域リーグへ降格します(DFB競技規則 第47〜48a条)。
女子1部は、2026-27シーズンを移行期間とし、2027年7月1日からクラブがつくった団体「FBL e.V.」が運営と販売を引き継ぎます。2026年9月18日のDFB臨時総会で、全会一致で承認されました(DFB 2026年9月18日)。
クラブは誰のものか:「50+1」と会員
ドイツのクラブの多くは、会員が集まる「登録社団(e.V.)」から始まっています。プロチームを会社に分けた場合も、もとのクラブ(親クラブ)が、その会社の議決権の50%に少なくとも1票を加えた分を持たなければ、1部・2部のライセンスを取れません。これが「50+1」と呼ばれる決まりです(DFB定款 第16c条)。
決まりの中身は「議決権」の話で、会員一人ひとりが株を持つという意味ではありません。例外もあり、ある企業などが20年以上、途切れずに大きくクラブを支えてきた場合などに認められます(同上)。
会員やファンがクラブを直接支える例もあります。
- 1.FCウニオン・ベルリン:2008年6月から2009年7月にかけて、2,300人を超えるボランティアが合わせて14万時間働き、本拠地スタジアム「アルテ・フェルステライ」を改修しました(ウニオン・ベルリン公式「Stadium」)。
- FCザンクト・パウリ(ハンブルク):ファンが出資する協同組合(Genossenschaft)をつくり、2025年までに22,623人から29,178,800ユーロを集めました。1口850ユーロで、この資金でスタジアムの運営会社の過半数を持つ計画です(ザンクト・パウリ公式 2025年5月8日発表)。2025年11月6日には、協同組合がスタジアムの過半数を正式に取得しました(ザンクト・パウリ公式 2025年11月6日)。
スタジアムに来る人の数(2025-26シーズン)
2025-26シーズン、1部の販売チケット数は1試合平均41,562枚、スタジアムの埋まり具合は平均96.1%でした。2部は1試合平均28,386枚です。1部・2部の36クラブで合わせて21,404,258枚が売れ、過去最多となりました。1部で最も多かったのはボルシア・ドルトムントで、平均で約8万人でした(ブンデスリーガ公式 2026年7月30日)。
この数字は「販売されたチケット」の数で、実際に入場した人数とは同じではありません。
2026-27シーズンの日程
| 大会 | 開幕 | 冬の中断 | 最終節 |
|---|---|---|---|
| 1部 | 2026年8月28日 | 12月20日の試合のあと、2027年1月8日に再開 | 2027年5月22日(全34節) |
| 2部 | 2026年8月7日 | 12月20日のあと、2027年1月15日に再開 | 2027年5月23日 |
| 3部 | 2026年8月7日 | 12月20日のあと、2027年1月15日に再開 | 2027年5月22日 |
出典:DFB 2025年11月6日、ブンデスリーガ公式 2025年11月6日
国内カップ「DFBポカール」の決勝は、2027年5月29日にベルリンで行われます(同上)。
日本とのつながり
日本人で初めてブンデスリーガでプレーしたのは奥寺康彦さんです。1977年に1.FCケルンのヘネス・ヴァイスヴァイラー監督に見いだされ、その後ヘルタ・ベルリン、ヴェルダー・ブレーメンでもプレーしました(日本サッカー殿堂「奥寺康彦」)。
代表チームでは、2022年W杯のグループステージで、日本がドイツに2対1で逆転勝ちしています(FIFA 試合記録)。ドイツ代表は2026年W杯にも出場しました(FIFA「Qualified teams for the FIFA World Cup 2026」2026年3月31日)。
日本との比較
| 項目 | ドイツ(2026-27シーズン) | 日本(2026-27シーズン) |
|---|---|---|
| 開催時期 | 1部は8月28日開幕・12月下旬〜1月上旬に中断・5月22日最終節 | J1は2026年8月7日〜2027年6月6日 ※1 |
| 1部の規模 | 18クラブ・全34節 | 全38節・380試合 ※1 |
| 1部から2部へ | 自動降格2。16位は2部3位との入れ替え戦 | 下位3が自動降格 ※1 |
| 2部から1部へ | 自動昇格2。3位は1部16位との入れ替え戦に勝てば昇格 | 自動昇格2。3〜6位のプレーオフ勝者が昇格(入れ替え戦なし)※1 |
| 全国リーグと地域リーグ | 1〜3部が全国。4部は5つの地域リーグ。5部から州・郡のリーグ | J1・J2・J3・JFLの下に、地域リーグ(9地域)と都道府県リーグ ※2 |
※1 Jリーグ「大会概要 J1」
※2 JFA「国内の競技会」
2026-27シーズンから、日本のJリーグも8月開幕・冬に中断する日程に移りました(Jリーグ「シーズン移行」)。開幕から冬の中断、春の終盤までという1年の流れは、ドイツと近くなっています。
違いが大きいのは、全国リーグの下のつながり方です。ドイツでは4部が5つの地域に分かれ、優勝しても昇格決定戦に回るリーグが毎年1つあります。人口、国土、クラブ数、協会の成り立ちが違うので、どちらの仕組みが良いかを単純に比べることはできません。
試合の日程・結果を見るには
- 1部の日程・結果:ブンデスリーガ公式(日本語版)「試合結果・日程」
- 1部の順位表:ブンデスリーガ公式(日本語版)「順位」
- 1部のクラブ一覧:ブンデスリーガ公式(日本語版)「クラブ」
- 3部の日程・結果:DFB データセンター「3. Liga」
- 4部より下の日程・結果:各地域・州協会のサイト、またはDFBのアマチュア向け公式サイト fussball.de
日本から試合を生中継で見る方法は、2026年10月5日時点で確認できていません。
よくある質問
Q. ドイツのサッカーリーグは何部まで?
A. 1部から3部までが全国リーグ、4部は5つの地域リーグです。5部から下は州や郡のリーグで、何部まであるかは地域によって違います。
Q. ドイツのリーグはいつ行われている?
A. 2026-27シーズンの1部は、2026年8月28日に開幕し、12月下旬から1月上旬の冬の中断をはさんで、2027年5月22日に最終節を迎えます。
Q. 1部と2部の入れ替えは何チーム?
A. 1部の17・18位と2部の1・2位が自動で入れ替わります。1部の16位と2部の3位は、ホーム&アウェーの入れ替え戦を戦います。
Q. 4部(レギオナルリーガ)で優勝すれば必ず3部に上がれる?
A. 必ずではありません。西と南西の優勝クラブは自動で昇格しますが、北・北東・バイエルンのうち2つの優勝クラブは昇格決定戦を戦い、負けたほうは4部に残ります。
Q. 50+1ルールとは?
A. 1部・2部のライセンスを取るには、プロチームを運営する会社の議決権の過半数(50%+1票以上)を、もとのクラブ(会員の団体)が持たなければならないという決まりです。
Q. ドイツは2026年W杯に出場した?
A. 出場しました。
調査基準日:2026年10月5日(リーグ制度・日程は2026-27シーズン)

