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フィンランドのサッカーリーグはどんな仕組み? 12クラブが上下に分かれる1部、春に始まり秋に終わる日程、オーランド諸島の優勝クラブ【2026シーズン】

2026 10/17
世界のサッカー調査
2026年2月11日2026年10月17日
フィンランドのサッカーリーグ(世界のサッカー調査)

フィンランドの1部リーグ「ヴェイッカウスリーガ(Veikkausliiga)」は、春に開幕し、秋に終わります。2026シーズンは4月4日に開幕し、優勝を争う上位6クラブの最終節は11月8日です。

1部の特徴は、シーズンの途中でリーグが2つに分かれることです。12クラブが2回ずつ対戦する22節を終えると、上位6クラブは「Mestaruussarja(優勝争いのリーグ)」、下位6クラブは「Karsintasarja(残留争いのリーグ)」に分かれます。それまでの勝ち点は持ち越されます。

人口は5,659,324人(2026年8月末時点の速報値、フィンランド統計局 2026年9月22日)。スウェーデン語を話す島、オーランド諸島のクラブが1部で優勝したこともあります。

この記事では、次のことがわかります。

  • フィンランドのリーグは何部まであり、どこから地域のリーグになるか
  • 1部が上下に分かれる仕組みと、昇格・降格の決まり
  • どのクラブから見始めればいいか、公式の日程・結果はどこで見られるか
  • 日本のリーグとの違いと、日本人選手との接点

※リーグ制度と日程は2026シーズンの協会・リーグの規程と発表にもとづきます。対象は男子のシニアのリーグです。女子のリーグは名前だけを紹介します(2026年10月6日確認)。

目次

フィンランドと日本

フィンランドは北ヨーロッパの国で、西はスウェーデン、東はロシアと接しています。1917年12月にロシアから独立しました(在フィンランド日本国大使館「Japanese-Finnish Bilateral Relations」)。

憲法は、国語をフィンランド語とスウェーデン語の2つと定めています。先住民族のサーミの人々などが、自分たちの言語と文化を守り発展させる権利も、憲法に書かれています(フィンランド憲法 第17条)。

南西の海にあるオーランド諸島(フィンランド語でアハヴェナンマー)は、法律で自治が認められた地域です。この法律は、オーランドの公用語をスウェーデン語と定めています(オーランド自治法 第1条・第36条)。サッカーでは、オーランドのクラブもフィンランドのリーグでプレーしています。

日本は1919年5月にフィンランドの独立を承認しました。1978年には、北欧の国として初めて日本と文化協定を結んでいます。1983年にはフィンエアーが東京とヘルシンキを結ぶ直行便を始め、2016年には両国が「戦略的パートナーシップ」に関する共同声明を出しました(在フィンランド日本国大使館、同上)。2019年には外交関係100周年を迎えています(駐日フィンランド大使館「Diplomatic relations between Finland and Japan」)。

フィンランドのサッカーのあゆみ

フィンランドサッカー協会(Suomen Palloliitto、略称SPL)は1907年に生まれ、1908年にFIFA、1954年にUEFAに加盟しました。最初の選手権(非公式)は1905年に行われています(UEFA「Football Association of Finland」)。

男子代表が初めて主要な国際大会に出場したのは、EURO2020です。予選のグループJを2位で通過しました(UEFA 2021年6月7日)。同じ時期に、女子代表は女子EURO2022、フットサル代表は2022年のフットサルEUROにも出場しています(UEFA「Football Association of Finland」)。2026年W杯には出場していません(FIFA「Qualified teams for the FIFA World Cup 2026」)。

リーグの仕組み(男子・2026シーズン)

階層 名称 チーム数 昇格 降格 運営
1部 ヴェイッカウスリーガ(Veikkausliiga) 12 (最上位) 12位は自動降格。11位は2部2位との入れ替え戦へ 全国
2部 ユッコスリーガ(Ykkösliiga) 10 1位は自動昇格。2位は1部11位との入れ替え戦へ 10位は自動降格。9位は3部2位との入れ替え戦へ 全国
3部 ユッコネン(Ykkönen) 12 1位は自動昇格。2位は2部9位との入れ替え戦へ 11・12位が自動降格 全国
4部 カッコネン(Kakkonen) 30(10チーム×3グループ) 上位8チームのプレーオフを勝ち抜いた2チーム 各グループの9・10位(計6チーム) 全国
5部 コルモネン(Kolmonen) 地域ごとのグループ 各グループ1位が4部への昇格プレーオフへ 地域ごとの規程による 地域(4つの地域)
6部以下 ネロネン(Nelonen)、ヴィトネン(Vitonen)、クトネン(Kutonen)など 地域ごとに異なる 地域ごとの規程による 地域ごとの規程による 地域(4つの地域)

出典:ヴェイッカウスリーガ公式「Sarjajärjestelmä」、フィンランドサッカー協会「Jalkapallon kilpailumääräykset 2026」 第3.10条・第6.12条、協会の大会規程(Ykkösliiga)、同(Miesten Ykkönen)、同(Miesten Kakkonen)、協会「Ilmoittautumiset jalkapallokaudelle 2026」2026年1月9日

※入れ替え戦は、すべてホーム&アウェーの2試合で行います。
※5部以下のグループ数、チーム数、降格の数は地域ごとに決められていて、この記事ではすべての地域を確認していません。

全国のリーグと地域のリーグ

協会の競技規則は、全国の大会として、男子ではヴェイッカウスリーガ、ユッコスリーガ、ユッコネン、カッコネンの4つのリーグを挙げています。全国の大会を主催するのは、協会の理事会か、理事会が定める組織です。それ以外の大会は「地域の大会」で、それぞれの地域の担当グループが運営します(協会「Jalkapallon kilpailumääräykset 2026」第3.10条)。つまり、全国のリーグは4部まで、5部のコルモネンからは地域のリーグです。

2026シーズンは、地域のリーグの参加受付が「南(Etelä)」「東(Itä)」「西(Länsi)」「北(Pohjoinen)」の4つの地域に分かれて行われました(協会 2026年1月9日)。たとえばヘルシンキでは、5部のグループの一つに、ヘルシンキ市内の9チームと隣のヴァンター市の3チームが入っています。グループ1位には、4部への昇格プレーオフが待っています(Atletico Malmi 2025年11月27日)。

1部:22節のあと、上位6と下位6に分かれる

2026シーズンの1部は、次の順で進みます(ヴェイッカウスリーガ公式「Sarjajärjestelmä」)。

  1. 12クラブが2回ずつ対戦する通常シーズン(22節)
  2. 上位6クラブは、さらに2回ずつ対戦する「Mestaruussarja」(10節)
  3. 7〜12位の6クラブは、1回ずつ対戦する「Karsintasarja」(5節)

勝ち点は通常シーズンから持ち越されます。2025シーズンの最終順位を見ると、この仕組みがよくわかります。KuPSは22節の時点では4位(勝ち点44)でしたが、上位6クラブのリーグで勝ち点を67まで伸ばし、優勝しました。通常シーズン1位のFC Inter(勝ち点46)は2位でした(ヴェイッカウスリーガ公式 2025シーズンの順位表)。上位のクラブは全32試合、下位のクラブは全27試合です。

優勝クラブはUEFAチャンピオンズリーグの予選に、2位と3位はUEFAカンファレンスリーグに出場します。国内カップ(Suomen Cup)の優勝クラブにもカンファレンスリーグの出場枠があります(ヴェイッカウスリーガ公式「Sarjajärjestelmä」)。1部に参加するには、ライセンス(Veikkausliigalisenssi)が必要です(ヴェイッカウスリーガ公式「Veikkausliigalisenssi」)。

2部と3部:シーズンの組み方が違う

2部のユッコスリーガは10チームで、3回ずつ対戦する全27節です。3部のユッコネンは12チームで、2回ずつ対戦する22節のあと、1部と同じように上位6と下位6に分かれ、全27節で順位を決めます(協会の大会規程 Ykkösliiga、Miesten Ykkönen)。

4部:3つのグループと、昇格をかけたプレーオフ

4部のカッコネンは、10チームずつ3つのグループに分かれて、2回ずつ対戦します。その後、各グループの上位6チームは1回ずつ対戦する上位のリーグ、下位4チームは2回ずつ対戦する下位のリーグに分かれます。

3部へ上がれるのは2チームです。上位8チームを4チームずつ2つの組に分け、それぞれホーム&アウェーの準決勝と決勝を行い、勝ち残った2チームが昇格します。各グループの9位と10位、合わせて6チームは5部に降格します(協会の大会規程 Miesten Kakkonen)。2026シーズンからは、プレーオフに進むチームを、シーズン全体の1試合あたりの勝ち点で選ぶ方法に変わりました(協会 2025年12月16日)。

4部は2026シーズン、4月17日に開幕しました。ヘルシンキ周辺のクラブが集まるグループ、エスポー周辺のクラブが集まるグループ、中部・北部のクラブのグループに分かれています(協会「Miesten Kakkosen otteluohjelma julkaistu kaudelle 2026」)。

2軍(リザーブチーム)は1部に上がれない

フィンランドでは、上位のクラブの2軍も下のリーグに参加しています。たとえば2026シーズンの3部には「FC Inter/2」(FC Interの2軍)、4部には「Ilves/2」(イルヴェスの2軍)が入っています(協会の大会規程 Miesten Ykkönen、協会「Miesten Kakkosen otteluohjelma julkaistu kaudelle 2026」)。

ただし、1部のクラブの2軍や、提携関係にあるクラブは、1部に昇格できません。1部への入れ替え戦にも出られません(協会「Jalkapallon kilpailumääräykset 2026」第6.12条)。

女子のリーグ

女子の全国リーグは、最上位の「カンサッリネン・リーガ(Kansallinen Liiga)」と、その下のユッコネン、カッコネンです(協会「Jalkapallon kilpailumääräykset 2026」第3.10条)。この記事では、女子のリーグのチーム数や昇降格は扱っていません。

2026シーズンの日程

2026シーズンの1部は、4月4日(土)に開幕しました。開幕戦は、タンペレのイルヴェスが前年王者のKuPSをタンメラ・スタジアムに迎えました。通常シーズンの最終節は8月31日(月)でした(イルヴェス公式 2025年12月19日)。

上位6クラブのリーグは9月8日から11月8日まで、全10節です。最終節は11月8日(日)15時に行われます(FC Inter公式 2026年9月2日更新)。

冬の間、リーグ戦は行われません。秋に終わったシーズンから翌年の春の開幕までが、オフシーズンです。

見始めるならこのクラブ

KuPS(クオピオ)

東部の街クオピオのクラブで、2025シーズンの王者です。22節の時点では4位でしたが、上位6クラブのリーグで逆転しました(ヴェイッカウスリーガ公式 2025シーズンの順位表)。

IFKマリエハムン(IFK Mariehamn)

オーランド諸島の中心の町、マリエハムンのクラブです。2016年10月23日、ホームでイルヴェスに2対1で勝ち、初めて1部で優勝しました。オーランドのクラブが1部で優勝したのは、これが初めてです。この試合には4,335人が入り、公共放送Yleは「町の人口約1万1千人の3分の1を超える」と伝えています(Yle 2016年10月23日)。2026シーズンも1部でプレーしています(ヴェイッカウスリーガ公式 2026シーズンの順位表)。

HJK(ヘルシンキ)

首都ヘルシンキのクラブで、ホームはボルト・アレーナです(HJK公式)。日本人選手の田中亜土夢選手が2015年から2017年まで所属し、2017シーズンはリーグとカップの2冠に貢献しました(下の「日本との比較」を参照)。

FC Inter(トゥルク)

南西部の街トゥルクのクラブです。2025シーズンは通常シーズン1位、最終順位は2位でした。3部には2軍の「FC Inter/2」が参加しています(ヴェイッカウスリーガ公式 2025シーズンの順位表、協会の大会規程 Miesten Ykkönen)。

日本との比較

項目 フィンランド(2026シーズン) 日本(2026-27シーズン)
開催時期 4月4日開幕・上位6クラブの最終節は11月8日 J1は2026年8月7日開幕・2027年6月6日閉幕 ※1
1部の規模 12クラブ。上位は全32試合、下位は全27試合 J1は20クラブ・全38節 ※1
1部の方式 22節のあと上位6と下位6に分かれ、勝ち点を持ち越す 1回のリーグ戦(ホーム&アウェー)で順位を決める ※1
1部から2部へ 12位が自動降格。11位は2部2位との入れ替え戦 下位3クラブが降格 ※1
2部から1部へ 1位が自動昇格。2位は入れ替え戦に勝てば昇格 上位2クラブが自動昇格。3〜6位のプレーオフ勝者が昇格。ライセンス判定で数が変わることがある ※1
全国リーグと地域リーグ 全国は4部まで。5部から4つの地域のリーグ J1・J2・J3・JFLの下に、地域リーグ(9地域)と都道府県リーグ(47)※2

※1 Jリーグ「大会概要 J1」
※2 JFA「国内の競技会」

一番大きな違いは、シーズンの時期です。フィンランドは春に開幕して秋に終わり、冬はリーグ戦をしません。日本は2026-27シーズンから8月開幕・翌年6月閉幕に移り、冬に中断をはさむ形になりました。

1部の方式も違います。フィンランドの1部は、シーズンの途中で上位と下位に分かれ、上位のクラブは下位のクラブより5試合多く戦います。J1は全クラブが同じ数の試合を戦い、順位を決めます。

日本人選手との接点では、田中亜土夢選手がアルビレックス新潟から2015年にHJKへ移りました。背番号10をつけ、2017シーズンはリーグ優勝とカップ優勝の2冠に貢献しています。2018年1月6日にセレッソ大阪への完全移籍が発表され、Jリーグに戻りました(Goal.com 2018年1月6日)。

試合の日程・結果を見るには

  • 1部の日程・結果:ヴェイッカウスリーガ公式「Ottelut 2026」
  • 1部の順位表:ヴェイッカウスリーガ公式「Joukkueet 2026」
  • 2部以下の日程・結果・順位表:フィンランドサッカー協会「Tulospalvelu」
  • 公式YouTube:Veikkausliiga(ヴェイッカウスリーガ公式サイトからリンクされているチャンネル)

公式サイトはフィンランド語が中心です。日本から試合を生中継で見る方法は、2026年10月6日時点で確認できていません。

よくある質問

Q. フィンランドのサッカーリーグは何部まで?

A. 2026シーズンは、全国のリーグが4部(カッコネン)までです。5部のコルモネンから下は、4つの地域ごとのリーグです。何段目まであるかは地域によって違います。

Q. フィンランドのリーグはいつ行われている?

A. 春から秋です。2026シーズンの1部は4月4日に開幕し、優勝を争う上位6クラブの最終節は11月8日です。冬はリーグ戦がありません。

Q. 1部はどうやって優勝を決める?

A. 12クラブが22節を戦ったあと、上位6クラブがさらに10節を戦います。勝ち点は持ち越されるので、通常シーズンの順位から逆転することもあります。2025シーズンは、22節の時点で4位だったKuPSが優勝しました。

Q. 2部から1部へは何チーム昇格する?

A. 2部の1位は自動で昇格します。2部の2位は1部の11位とホーム&アウェーの入れ替え戦を行い、勝てば昇格します。

Q. フィンランドは2026年W杯に出場した?

A. 出場していません。男子代表が初めて出場した主要な国際大会は、EURO2020です。

Q. フィンランドでプレーした日本人選手はいる?

A. 田中亜土夢選手が2015年から2017年までHJKに所属し、2017シーズンはリーグとカップの2冠に貢献しました。


調査基準日:2026年10月6日(リーグ制度・日程は2026シーズン)

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