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マリのサッカーリーグはどんな仕組み? 14クラブの1部と、9つの地域から昇格を争うトーナメント、若い世代が強い国【2025-26シーズン】

2026 10/14
世界のサッカー調査
2026年10月14日

マリの1部リーグ「Ligue 1 Pro Orange(リーグ・アン・プロ・オランジュ)」は、2025-26シーズンは2025年11月に開幕し、2026年6月14日の第26節で閉幕しました。優勝したのは首都バマコのジョリバAC(Djoliba AC)です(マリサッカー連盟 FEMAFOOT 2026年7月2日)。

この国のリーグには、全国規模の「2部リーグ」がありません。1部の下は、国内の9つの地域リーグです。各地域の2部の優勝クラブが一か所に集まって「昇格トーナメント」を戦い、1部への切符を争います(FEMAFOOT 2026年7月21日)。

この記事では、次のことがわかります。

  • マリのリーグは何部まであり、地域のクラブがどうやって1部に上がるか
  • バマコのジョリバ、スタッド・マリアン、ASレアルという3つのクラブ
  • U-17世代でアフリカと世界の上位に入ってきた歩みと、日本代表との対戦
  • 日本のリーグと何が違うか、公式の情報はどこで見られるか

※対象は男子のシニアのリーグです(女子は概要のみ)。リーグの成績と方式は2025-26シーズンの実績にもとづきます。2026-27シーズンの1部の開幕日とクラブ数は、2026年10月6日時点で公式発表を確認できていません。

目次

マリという国と、日本とのつながり

マリは西アフリカの内陸国で、海に面していません。アルジェリア、ニジェール、ブルキナファソ、コートジボワール、ギニア、セネガル、モーリタニアの7か国と国境を接し、国の中をニジェール川が流れています。首都はバマコです(ラヴァル大学「L’aménagement linguistique dans le monde:Mali」2026年5月23日更新)。人口は約2,520万人です(2025年、世界銀行)。

言葉の扱いは、2023年に大きく変わりました。2023年7月22日に公布された新しい憲法は、第31条で、バンバラ語などの国語を「公用語」とし、フランス語を「作業言語(langue de travail)」と定めています(憲法の条文、アナドル通信 2023年7月23日)。サッカーの連盟やリーグの公式発表は、フランス語で書かれています。

日本は、マリが1960年9月22日に独立を宣言した少し後に、マリを国家として承認しました。1964年には通商協定が結ばれています。東京の在日マリ大使館は2002年6月、バマコの在マリ日本大使館は2008年1月に開かれました。協力は教育、保健、農業、食料安全保障、給水など幅広い分野に及んでいます(在日マリ共和国大使館「Mali-Japan Relations」)。

マリへの渡航を考える場合は、必ず事前に外務省 海外安全ホームページで最新の危険情報を確認してください。

マリのサッカーは、どう歩んできたか

連盟の成立と「最初のアフリカ年間最優秀選手」

マリサッカー連盟(FEMAFOOT:Fédération Malienne de Football)は独立と同じ1960年に生まれ、1963年にアフリカサッカー連盟(CAF)、1964年にFIFAに加盟しました(CAF「Mali」)。

マリの名前をヨーロッパに知らせた選手が、サリフ・ケイタです。1967年にフランスのサンテティエンヌへ移り、1970年に始まったアフリカ年間最優秀選手(アフリカ・バロンドール)の最初の受賞者になりました。現役を終えた後、2005年から2009年までFEMAFOOTの会長も務め、2023年9月2日に亡くなっています(The Conversation 2023年)。

代表チームは、1972年のアフリカネイションズカップで決勝に進み、コンゴに2-3で敗れて準優勝しました(RSSSF「African Nations Cup 1972」)。

若い世代が続けて結果を出した

マリが国際大会で目立つ結果を出してきたのは、年代別の代表です。U-17代表は、2015年のU-17ワールドカップ(チリ)で準優勝しました。アフリカのU-17選手権では2015年と2017年に続けて優勝し、この大会で初めて連覇したチームになっています。2017年の決勝はガーナに1-0でした(FIFA 2017年5月29日)。

クラブでは、バマコのスタッド・マリアン(Stade Malien)が2009年のCAFコンフェデレーションカップで優勝しました。アルジェリアのESセティフとの決勝は、第1戦を0-2で落とし、第2戦で2-0とした後、PK戦3-2で勝ちました。マリのクラブがアフリカの大陸大会で初めて取ったタイトルと伝えられています(L’Intelligent d’Abidjan(Abidjan.net)2009年12月7日)。

リーグの仕組み(男子・2025-26シーズン)

階層 名称 チーム数 方式 昇格 降格 運営
1部 Ligue 1 Pro Orange(Championnat National Ligue 1 Pro) 14 1つのリーグでホーム&アウェー、全26節 (最上位) 13・14位 FEMAFOOT(全国)
2部 9つの地域リーグ(Ligues régionales)の2部(deuxième division) 地域ごとに異なる(未確認) 地域ごとのリーグ戦。各地域の優勝クラブ9つが「昇格トーナメント」へ 昇格トーナメントの2つのプールの各1位(2025-26はCentre Sportif de Bamako、AS Kayes) 地域ごとの規程による(未確認) 各地域リーグ/昇格トーナメントはFEMAFOOT
それより下 地域リーグの下部 未確認 未確認 未確認 未確認 各地域リーグ

出典:FEMAFOOT 2026年7月2日(2025-26シーズンの総括)、FEMAFOOT 2026年7月21日(昇格トーナメント)、RSSSF「Mali 2025/26」2026年7月5日更新(クラブ数、昇格クラブ)

※FEMAFOOTの競技規則の本文は確認できていません。昇格したクラブ名はRSSSF(サッカーの記録を集める国際的な有志団体)の集計によります。地域リーグの中の階層やチーム数は、2026年10月6日時点で確認できた範囲に含まれていません。

1部:14クラブの総当たり

2025-26シーズンの1部は14クラブで、ホーム&アウェーで2回ずつ対戦する全26節でした。第1節は2025年11月21日に行われています(RSSSF)。

最終順位は、1位ジョリバAC(勝点59)、2位スタッド・マリアン(50)、3位ASレアル(49)で、上位3つをバマコのクラブが占めました。13位のFCマリクラ(FC Mali Coura、勝点20)と14位のUSブグニ(US Bougouni、16)が降格しています(FEMAFOOT 2026年7月2日)。

1部のクラブ数は、ここ数年で少しずつ減っています。RSSSFの記録では、2021-22シーズンは18クラブ、2022-23と2023-24は16クラブ、2024-25と2025-26は14クラブでした(RSSSF 2021/22、2023/24、2024/25)。

リーグの上位クラブは、翌シーズンのアフリカのクラブ大会に出ます。2026-27シーズンは、CAFチャンピオンズリーグにジョリバとスタッド・マリアン、CAFコンフェデレーションカップにASレアルとFCディアラ(FC Diarra)が出場します(FEMAFOOT 2026年7月2日)。

2部:9つの地域の王者が集まる「昇格トーナメント」

1部の下には、全国を1つにまとめた2部リーグはありません。FEMAFOOTは昇格トーナメントについて、「9つの地域リーグの2部優勝クラブ」が集まる大会だと説明しています。2025-26シーズンの大会は2026年7月18日に開幕しました。カイ地域の代表AS Kayesが入るグループBは、航空便の都合で第1節の日程だけがずれています(FEMAFOOT 2026年7月21日)。

RSSSFの記録によると、2025-26シーズンの各地域の優勝クラブは次のとおりです。

地域 優勝クラブ
バマコ Centre Sportif de Bamako
カイ AS Kayes
クリコロ Académie des Etoiles du Mandé
シカソ AS Baoulé Club
セグ La Ségovienne
モプティ ATS Koro
トンブクトゥ CS Diiri de Diré
ガオ Centre Sohoye Touré
キダル Elewidj FC

9クラブは、バマコで行うプールAと、南部の街ブグニで行うプールBに分かれて戦いました(FEMAFOOT 2026年7月22日 プールA、プールB)。RSSSFの集計では、プールA1位のCentre Sportif de BamakoとプールB1位のAS Kayesが1部に昇格しました。

北部のトンブクトゥ、ガオ、キダルの各地域からも、優勝クラブがこのトーナメントに出ています。国の端から端までのクラブが、同じ大会で1部への2枠を争う形です。

カップ戦とスーパーカップ

国内カップ「マリカップ(Coupe du Mali)」の2026年の決勝は、ジョリバがFCディアラを2-0で破りました(RSSSF)。1961年以降の優勝回数は、スタッド・マリアン24回、ジョリバ21回、ASレアル10回です(RSSSF「Mali Cup Finals」2026年7月5日更新)。

スーパーカップ(Super Coupe Ben Oumar Sy)では、ジョリバがFCディアラに1-0で勝ったと、FEMAFOOTが2026年10月4日に伝えています(FEMAFOOT 2026年10月4日)。

見始めるならこのクラブ

2025-26シーズンの1部の上位3クラブは、すべて首都バマコのクラブです。リーグとカップの記録を見ると、この3クラブが長くマリのサッカーの中心にいることがわかります。

ジョリバAC(Djoliba AC)

2025-26シーズンのリーグとマリカップの二冠です。リーグ優勝は第24節で決まり、スポンサーのOrange Maliからトロフィーと賞金を受け取りました(FEMAFOOT 2026年6月5日)。

スタッド・マリアン(Stade Malien)

2024-25シーズンのリーグ王者で(RSSSF 2024/25)、マリカップの優勝回数が最も多いクラブです。2009年にはCAFコンフェデレーションカップで優勝しています。

ASレアル(AS Réal)

2025-26シーズンの3位で、2026-27シーズンはCAFコンフェデレーションカップに出場します。2022-23シーズンのリーグ王者です(RSSSF 2022/23)。

女子のサッカー

女子では、バマコのUSFASが2025年に、マリの女子リーグ王者として初めて、CAF女子チャンピオンズリーグの西アフリカA地区(UFOA-A)予選を制しました(CAF 2025年8月18日)。2026年の同じ予選でも、決勝でAigles de la Médinaに1-0で勝ち、連覇しています(CAF 2026年9月7日)。

女子リーグは、2024-25シーズンは6クラブずつの2つのプールで戦った後、上位4クラブの決勝ラウンドで優勝を決め、USFASが優勝しました(RSSSF「Mali Women 2024/25」)。2025-26シーズンの女子リーグの方式と結果は確認できていません。

代表と日本の接点

日本代表(SAMURAI BLUE)とマリ代表は、2018年3月23日にベルギーのリエージュで対戦し、1-1で引き分けました。マリがPKで先制し、日本は後半アディショナルタイムに、この試合が代表デビューの中島翔哉選手のゴールで追いつきました(JFA 2018年3月23日)。A代表どうしの対戦で確認できたのは、この1試合です。

2024年のパリ五輪では、男子のグループDでU-23日本代表がマリと対戦し、1-0で勝っています(JFA 2024年7月27日)。

2026年のW杯には、マリは出場していません。FIFAが発表した出場48チームの一覧に、CAFからは10か国が入っていますが、マリは含まれていません(FIFA「Qualified teams for the FIFA World Cup 2026」2026年3月31日)。

マリのクラブに在籍した日本人選手や、Jリーグに在籍したマリ出身の選手は、今回の調査では確認できませんでした。

日本との比較

項目 マリ(2025-26シーズン実績) 日本(2026-27シーズン)
開催時期 2025年11月21日開幕・2026年6月14日閉幕 J1は2026年8月7日開幕・2027年6月6日閉幕 ※1
1部の規模 14クラブ・全26節 J1は20クラブ・全38節 ※1
1部から下へ 13・14位が降格 下位3クラブがJ2へ降格 ※1
1部へ上がる道 9つの地域リーグの2部の優勝クラブが昇格トーナメントへ。2つのプールの各1位が昇格(RSSSFの集計) J2の上位2クラブが自動昇格、3〜6位のプレーオフの勝者も昇格。ライセンス判定で数が変わることがある ※1
全国リーグと地域リーグ 全国リーグは1部のみ。その下は9つの地域リーグ J1・J2・J3・JFLの下に、地域リーグ(9地域)と都道府県リーグ(47)※2

※1 Jリーグ「大会概要 J1」
※2 JFA「国内の競技会」
※マリの2026-27シーズンの日程は公式発表を確認できていないため、マリは2025-26シーズンの実績で比べています。

どちらの国にも「9つの地域」に分かれたリーグがありますが、全国リーグとのつながり方は違います。日本は地域リーグの上に全国リーグが4段(J1〜JFL)あります。マリは全国リーグが1部だけで、地域リーグの王者が直接1部への昇格を争います。

開催時期は、マリの2025-26シーズンが11月開幕・6月閉幕、日本の2026-27シーズンが8月開幕・6月閉幕で、どちらも年をまたぐ形です。国土の広さ、クラブ数、移動の手段が大きく違うため、仕組みの良し悪しを単純に比べることはできません。

試合の日程・結果を見るには

  • 公式発表(1部の結果・順位、昇格トーナメント、カップ戦、代表):FEMAFOOT 公式サイト(フランス語)
  • 公式Facebook:FEMAFOOT Officiel(公式サイトからリンクされているページ)
  • 協会の基本情報:CAF「Mali」、FIFA「Mali」

1部の日程を一覧で載せるリーグ専用の公式サイトは、2026年10月6日時点で確認できていません。公式の試合映像のチャンネルと、日本から試合を見る方法も確認できていません。

よくある質問

Q. マリのサッカーリーグは何部まで?

A. 全国規模のリーグは1部(Ligue 1 Pro Orange)だけです。その下は9つの地域リーグで、各地域の2部の優勝クラブが昇格トーナメントで1部への昇格を争います。地域リーグの中が何段あるかは確認できていません。

Q. マリの1部リーグは何チーム?

A. 2025-26シーズンは14クラブで、ホーム&アウェーの全26節でした。13位と14位が降格しました。

Q. 2025-26シーズンの優勝クラブは?

A. バマコのジョリバACです。勝点59で優勝し、マリカップとの二冠でした。

Q. マリは2026年W杯に出場した?

A. 出場していません。FIFAが発表した出場48チームの一覧に、マリは入っていません。

Q. 日本代表とマリ代表は対戦したことがある?

A. あります。2018年3月23日にベルギーのリエージュで対戦し、1-1でした。2024年のパリ五輪では、U-23日本代表がマリに1-0で勝っています。


調査基準日:2026年10月6日(リーグの方式と成績は2025-26シーズン)

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