2025年6月1日。私は公式戦の中で、相手選手との空中戦で頭と頭がぶつかるアクシデントを経験しました。
その瞬間は気が張っていたせいか、すぐに立ち上がってプレーを続けましたが、後になって少し頭がぼーっとするような違和感を感じ、改めて「脳震盪(のうしんとう)」のリスクについて考えるきっかけとなりました。
この記事では、サッカーにおけるヘディングによる頭部接触のリスク、特に脳震盪の危険性について、私自身の体験とともに詳しく解説します。
ヘディングによる頭部接触とは?
サッカーでは空中のボールを争う場面が多く、ヘディングはごく当たり前のプレーです。
しかし、両選手が同時にジャンプし、同じボールに向かって頭を出すため、「頭と頭が衝突する」事故が発生しやすい状況にあります。
この衝突によって発生するリスクの一つが「脳震盪(Concussion)」です。
私の体験:試合中の“ガツン”という衝撃
昨日の試合で、相手DFと同時にボールに向かってジャンプし、頭同士が衝突。瞬間的に「ガツン」と鈍い衝撃が頭の前側に走りました。
最初の数秒は何が起こったか分からず、試合の流れに戻るのに少し時間がかかりました。目の前が少し白んだような感覚、頭の奥がズーンと重く感じるような感覚がありました。
試合は続行し、その場ではプレーを止める判断ができませんでしたが、試合後にぼーっとする感じがして、「これはまずいかもしれない」と思いました。
脳震盪とは?──見逃されがちなスポーツ障害
脳震盪とは、外部からの衝撃により一時的に脳が機能障害を起こす状態を指します。
主な症状は以下のようなものです:
- 頭痛
- 吐き気、嘔吐
- めまい、ふらつき
- 意識の一時的な消失(なくても発症する)
- 記憶の混乱(直前のプレーを思い出せない)
- 集中力低下
私自身、意識消失や記憶障害はありませんでしたが、頭痛と軽い吐き気は翌日も残っていました。これらは「軽度の脳震盪」の可能性があります。
脳震盪が怖い理由:二次障害と後遺症
脳震盪の最も怖い点は、「一度脳震盪を起こすと、次の衝撃でさらに大きなダメージを受けやすくなる」ということ。
特に怖いのが、「セカンド・インパクト・シンドローム(Second Impact Syndrome)」と呼ばれる状態で、脳が完全に回復する前に再度強い衝撃を受けた場合、命に関わる重篤な障害を引き起こすことがあります。
また、繰り返し脳震盪を受けると、**慢性的な記憶障害や感情のコントロール障害、CTE(慢性外傷性脳症)**といった後遺症のリスクも高まります。
脳震盪かも?と思ったら絶対に無理をしない
今回の経験を通じて、私は強く思いました。
「その場でプレーを続けることが正解とは限らない」
脳震盪の疑いが少しでもある場合は、即座にピッチを離れ、安静を取ることが必要です。
プレー続行よりも、まずは“命と人生”が優先されるべきです。
予防のためにできること
ヘディングによる頭部接触を完全に避けることは難しいですが、リスクを下げる方法はあります。
1. 周囲の確認を徹底する
ジャンプ前に相手の位置を把握しておくことで、同時衝突のリスクを下げられます。
2. 正しいヘディングフォームを身につける
後頭部やこめかみに衝撃が加わると特に危険です。額の中心で当てる基本を徹底しましょう。
3. 脳震盪の知識をチーム全体で共有する
監督・コーチ・選手全員が脳震盪の初期症状や対応を把握することで、現場での迅速な判断が可能になります。
まとめ:勝負より大事なものがある
私は今回、軽い症状で済んだかもしれませんが、少し判断を間違えていたらどうなっていたかわかりません。
だからこそ、この記事を通じて皆さんにも伝えたいです。
サッカーは素晴らしいスポーツ。でも、命を削るほどのリスクが潜んでいる場面もある。
だからこそ、プレー中も、試合後も、自分の身体の声に耳を傾けてください。
※この記事は私自身の経験と信頼できる医学的情報をもとに執筆していますが、症状に不安がある場合は必ず専門医を受診してください。
コメント